モノと人の移動から考えるグローバル経済史

現代社会につながる経済のグローバル化が加速していったのはいつ頃だったのでしょうか。経済史には様々な切り口や方法、問題意識があります。私は、歴史的な「世界商品」であるアヘンや砂糖、コーヒー、胡椒、磁器といった商品の生産・流通・消費とそれらに関わった人々に注目しています。特に関心をもっているのは、17世紀から19世紀にかけての海で結びついたアジアの貿易や流通、消費を、グローバル化と地域社会の変容という文脈に位置づけて考察することです。グローバルかつローカルな視点と現代社会とのつながりを大切に、歴史地理情報システム（HGIS）といったデジタル人文学の成果も取り入れて研究と教育に取り組んでいます。