収穫から商品化まで

収穫

京都府内3ヶ所で周年栽培しています。
市内(1月〜12月)
亀岡市(4月〜12月)
南丹市美山(7月〜11月)

ネギを切らすことなく供給することを周年栽培といいます。


農法

周年栽培なので有機栽培※1はできませんが、有機質肥料を使い、農薬や化学肥料を少しでも減らす特別栽培をしています。
循環型農業としてネギの残渣(ざんさ)※2を自社養鶏(ようけい)場(美山)のエサとして使用し、養鶏場の鶏糞をたい肥に使用しています。エサからもれた残渣も発酵させ、たい肥として利用しています。

※1 有機栽培
化学肥料や農薬を使用せず、有機肥料などを使って農作物や土の能力を生かす栽培法。

※2 残渣(ざんさ)
ろ過したあとなどに残ったかす。


栽培管理

ねぎの栽培を管理するため、農業工程支援システムを導入しています。同システムによって、全ての農場の作業や作物の状況をパソコンで一元管理できるようになりました。パートさんやアルバイトさんの作業内容を打ち込み、畑作業の開始時間と終了時間を報告してもらい、集計しています。

さらに、週に一度、作業現場からねぎの写真を送ってもらい、ねぎの生産状況を確認しています。毎日畑で作業をしているわけではないので、ねぎを植え付けた一ヶ月後から一週間ごとに状況をみて収穫の時期を考えていきます。雨で倒れるとすぐに傷んでしまうので、その時は早く収穫します。


ねぎの栽培には、種落としと葉を切り落とした根元を植える二つの方法があります。時期によって変わるそうですが、後者の方法だとねぎの収穫までの時間は約4カ月だそうです。


加工

城南宮工場〜九条ねぎの第一調整場!

畑から収穫された九条ねぎが最初に送られる工場で、加工前までの処理(土や泥落とし)と袋物の出荷をしています。

お昼休みに訪問したので、ねぎは流れていませんでした。本来であれば、緑のベルトコンベアでねぎが流れ、手作業で土や泥を落とされています。


横大路工場〜城南宮工場で調整された九条ねぎを加工するところ!

この工場では、ねぎのリングカットや乾燥、ペーストなどの加工をします。右の写真はねぎのカット室です。ねぎを洗浄し脱水する機械が活躍していました。左にみえる洗濯機のような機械が、ねぎの“洗浄脱水機”です。ねぎを洗浄するカット室の隣には、パック室があります。ここで、ねぎをつめたパックの蓋をし、裏に製造日などを記載するシールを貼ります。

そして金属検出器で検査し、反応がなければ出荷します。この金属検出器は、車のフェラーリが買えるくらい高価なものだそうです!!! 

ラーメン屋さんなどに出荷する業務用は、手作業で袋詰めをしています。


お得意さんによってねぎを洗う時間を変えている!!

ねぎは洗う時間を長くすると菌が減ります。しかし洗いすぎるとパサパサになりますパサパサのねぎよりトロッとしたねぎの方がおいしいので、その加減を得意先によって変えるそうです。

スーパーは、衛生面にとりわけ厳しいので洗う時間を少し長くしたねぎを出荷。

一方、ラーメン屋さんは、ねぎ本来のにがみも含めたおいしさを求めています。そのため、洗う時間を短くした菌の多いねぎを出荷しています。ちなみに、ねぎの菌は、「風邪に効く」と言われるほど良い菌なのです。

ねぎの洗浄には、伏見の地下水を使用!!

水道水を使うとコストがかかるので、地下水を引き上げています。冷たい地下水でねぎを洗うことによってシャキッとした鮮度の良いねぎになります。

冷蔵庫でクラシック音楽を聞かせている!!

冷蔵庫(原料庫)で保管中のねぎには、クラシック音楽を聞かせています。ねぎをリラックスさせ、状態の良い商品を提供するためです。モーツァルトの音楽を聞くと、人だけでなく植物の“精神状態”もよくなり、よく育つと言われているそうです。

加工場(作業室)に入室するには作業着を着て、ほこりやちりを機械でとって入ります。さらに、窓の網目は虫をシャットアウトする細かいもので、ドアの開け閉めも徹底されています。

天井の照明は、割れてバラバラにならないものを使用し、エアコンは直接ねぎに当たらないように設計されています。衛生管理のプロに依頼して厳格なルールを作ってもらったそうです。そのプロの指導のもと、衛生面にとても気を配られています。


できあがり

売り上げの約3割を占めているのが、ねぎ油やねぎドレッシングといったねぎを使った加工品です。加工品は保存が効くので、京都の土産品としての売り出しを検討中だそうです。

粉末ねぎ

カットねぎ

乾燥ねぎ

加工品


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