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Faculty of Economics

経済学部

アドバイザリーボード

「企業はこんな君を待っている」(公財)関西生産性本部 人材開発部プログラムディレクター 五百籏頭 健

アドバイザリーボード

若くても、数億円の仕事を任せられる人材

私は大学を卒業後、大手住宅メーカーに入社し、アパート・マンションの建築を提案する営業職に就きました。具体的には、稼働率の低い駐車場や空室の多い老朽化アパート、駅から近い田畑を所有する地主の方に会い、収益性向上や相続税対策として、アパート・マンションの新築を提案する仕事です。

お会いする地主の方は、自分の三〜四倍もの年月を生きてこられた人生の大先輩ばかりでしたが、この分野では「自分がどんなに若くても、プロフェッショナルである」という意識を強く持ち、自己研鑽に努めました。また、お客様との約束は必ず守り、分からないことは確認して返事するという基本に徹しながら、お客様が抱える問題の解決策を、親身になって考えることを大切にしました。

その結果、お客様の信頼を得て、多くの地主の方から数億円単位の仕事を任せていただけるようになりました。信頼を得ることによって、安心して自分に任せていただける、それが社会という舞台で活躍する喜びであり、楽しさだと思います。この学びは、その後の社会人生活の礎となり、自信に繋がりました。

偶然をチャンスに変える

キャリアコンサルタントの資格を取るための過程で初めて知った「プランド・ハップンスタンス」という教えがあります。これは、意図的・計画的に「偶然をチャンスへと変えていく」という考え方です。それを実践するための行動指針として次の五点があげられています。

一.好奇心…たえず新しい学習の機会を模索

二.持続性…失敗に屈せず、努力し続ける

三.楽観性…ポジティブに考える

四.柔軟性…こだわりを捨て、信念、行動を変える

五.冒険心…リスクを取って行動を起こす

私は仕事も人生も(恋愛も)チャンスを掴むためには、何事にも常に最善を尽くすべきと考えています。その結果、成功すれば自信に繋がり、また仮に失敗しても後悔は残りません。私はそれを常に実践しています。偶然をチャンスに変えていくのも自分次第なのです。

失敗を恐れずに行動すること

社会で活躍するために必要な素養として、私は、次の三つの要素が重要だと実感しています。これは誰でも後天的に身につけられる能力であると信じています。

一.熱意と行動力・・・仕事を通じて自分の夢を叶える気持ち

二.素直さ・・・上司や先輩の指導を受け入れる

三.自己研鑽マインド・・・自分の成長は自分が責任を持つ

就活が気になる学生の方も多いと思いますが、決して目先のスキルやHOW TOだけに走ってはいけません。むしろ「大学時代に○○をやり遂げた」「○○の分野では誰にも負けない」という、他の人には負けないダントツの強みや、ユニークな個性を伸ばすことが大切です。日本が欧米のマネをしていれば良かった時代はすでに終焉し、今後は正解が見えない中で、新たな戦略を築いていかねばならない時代です。極端に言えば、会社や上司ですらも、何が正しいとは言い切れない時代なのです。つまり、「上司から言われたことだけを完璧にできる人材」ではなく、「上司さえも気付かなかったことを提案する人材」が求められているのです。そのためには、この大学生活の間に、失敗を恐れることなく、果敢に挑戦を続けることが、必ずや将来の自分の強みとなり自信となります。そして、社会の既成概念にとらわれることなく果敢に新しい挑戦ができること、それこそが、学生だけに与えられる特権なのです。

大学に求めること「学生へのコーチングを!」

龍谷大学に求めたいことは、学生が持つ就活に対する焦りや不安を少しでも解消していただきたいことです。学生生活が実り多いものになるためには、学生が就活を意識しすぎて浮足立っていてはいけません。ただ、企業の採用現場を見ていて思うことは、当然のことながら、大学時代の過ごし方を合否の重要な判断材料とします。なぜなら、企業は入社後に活躍するであろう人材を採用したいわけですが、その際に最も精度の高い情報が、直近の大学生活だからです。つまり、就活で重要なのは、就活が始まる前までの過ごし方なのです。もちろん就活の成功が大学生活の目的のすべてではありませんが、充実した学生生活を過ごし、納得できる就活ができれば一石二鳥です。

そのため、「学生へのコーチング」が大変有効であると考えます。学生ひとりひとりが抱える個性・能力・課題を的確に掴み、伸ばせるところを伸ばす、気付いていないことを教えてあげる、そんなキャリア支援策が必要ではないでしょうか。決して受け身ではなく、「攻めのキャリア支援策」に期待しています。

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